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2023
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農業農村部:2023年1月 大宗農産物の需給状況分析月報(綿に関する部分)
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【先行きの動向】国内市場では、繊維企業が順次操業を再開しており、原料在庫および完成品在庫は低水準にあります。消費見通しが改善していることから、企業の補充意欲が強まっており、短期的には国内綿価格が回復基調で上昇すると予想されます。国際市場においては、世界経済の成長ペースが顕著に鈍化する中、さらに綿花の需給状況が緩和しているため、短期的には国際綿価格が下押し圧力を受けると見込まれます。
【今月の特徴】国内綿価格は前月比で上昇し、国内外の綿価格差は縮小しました。
【先行きの動向】国内市場では、繊維企業が順次操業を再開しており、原料在庫および完成品在庫が低水準にあるため、消費見通しが改善する中で企業の補充意欲が強まっています。このため、短期的には国内綿価格が回復基調で上昇すると予想されます。国際市場においては、世界経済の成長ペースが顕著に鈍化していることに加え、綿花の需給状況が緩和していることから、短期的には国際綿価格が下押し圧力を受けると見込まれます。
【詳細】
(1) 国内綿価格は前月比で上昇しました。今月、国内の感染状況が徐々に改善し、市場の信頼感が回復しつつあり、繊維企業の原料調達意欲が高まっています。『中国綿花工業在庫調査報告』のデータによると、2023年1月初め時点で、綿花を調達する予定の企業は58%に達し、前月比で0.2ポイント増加、前年同月比では8.0ポイント増加しました。1月の国内3128B級綿花の月平均価格は1トンあたり15,226元で、前月比1.7%上昇、前年同月比32.4%下落しました。鄭州綿花先物主力契約(CF305)の月間決済価格は1トンあたり14,850元で、前月比7.7%上昇、前年同月比30.5%下落しました。
(2) 国際綿価格は横ばいからやや下落しました。今月、国際市場では世界経済の景気後退への懸念が一段と強まり、さらに米国農務省(USDA)が世界の綿花消費量を大幅に下方修正したこともあり、国際綿価格は下落しました。1月のCotlookA指数(国内の3128B級綿花に相当)の月間平均価格は1ポンドあたり100.19セントで、前月比0.8%低下、前年同月比24.1%低下しました。
(3) 国内外の綿価格差が縮小しました。CotlookA指数(国内の3128B級綿に相当)は、人民元で1トンあたり15,384元となり、中国綿価格指数(CCIndex)の3128B級と比べて1トンあたり158元高くなりました。この価格差は前月比で537元縮小しました。輸入綿価格指数(FCIndex)のM級(国内の3128B級綿に相当)の月平均価格は1ポンドあたり99.50米セントで、1%の関税を適用した到着地税込み価格は1トンあたり17,019元となり、国内価格より1,793元高くなりました。この価格差は前月比で634元縮小しました。滑準税を適用した場合の到着地税込み価格は1トンあたり17,158元となり、国内価格より1,932元高くなりました。この価格差は前月比で630元縮小しました。
(4) コットンの輸入は前月比で減少し、織物・服飾品の輸出は前月比で増加しました。税関の統計によると、12月の中国のコットン輸入量は17万0900トンで、前月比で4.0%減少し、前年同月比では25.4%増加しました。2022年1~12月の累計輸入量は192万8600トンとなり、前年比で10.1%減少しました。12月の中国の織物・服飾品の輸出額は253億ドルで、前月比で3.7%増加し、前年同月比では16.3%減少しました。2022年1~12月の累計輸出額は3235億6900万ドルとなり、前年比で2.5%増加しました。
(5) 織物生産量は前月比で増加し、糸価格も前月比で上昇しました。国家統計局のデータによると、12月の中国の糸生産量は257万9千トンで、前月比5.7%増、前年同月比7.5%減でした。1~12月累計の中国の糸生産量は2,719万1千トンとなり、前年比6.6%減少しました。1月の主要な代表品種である32番手純綿普通梳毛糸の平均価格は1トンあたり23,321元で、前月比2.7%上昇、前年同月比18.9%下落しました。
(6) 世界の綿花生産量、消費量および貿易量が引き下げられました。国際綿花諮問委員会(ICAC)は1月に、2022/23年度の世界の綿花生産量を2,465万トンと予測し、前月比で44万トン減少しました。消費量は2,303万トンで、前月比で81万トン減少しました。貿易量は866万トンとなり、前月比で72万トン減少しました。期末在庫は2,158万トンに引き下げられ、世界の在庫対消費比率は93.7%となりました。
(7)短期的には、国内綿価格が回復基調で上昇すると見込まれる一方、国際綿価格は下押し圧力を受けて下落する見込みです。国内市場については、祝日明けに繊維企業が順次操業を再開し、原料在庫および完成品在庫が低水準にあるため、消費見通しが改善する中で企業の補充意欲が強まり、短期的には国内綿価格が回復基調で上昇すると予想されます。国家綿花市場モニタリングデータによると、1月初めにサンプル調査を受けた企業の綿花平均在庫使用日数は約28.5日で、前年同期比で3.3日減少し、直近5年間の同時期平均を6.3日下回っています。国際市場については、世界銀行が1月に発表した『世界経済見通し』報告書で、2023年の世界経済成長見通しを1.7%に下方修正しました。また、米国農務省(USDA)と国際綿花諮問委員会(ICAC)もともに、2022/23年度の綿花消費量を大幅に引き下げています。世界的な経済成長ペースの顕著な鈍化に加え、綿花の需給状況が緩和していることから、短期的には国際綿価格が下押し圧力を受けて下落すると見込まれます。